世界的にも高い評価を得ていた台湾のデジタル大臣であったオードリータン。国民からも信頼の厚いオードリータンの性別は何なのか?と話題になっています。
オードリータンはIQ180以上の天才と言われていますがその理由も含めて、オードリータンについて深くご紹介していきます。
オードリータンとは?
オードリータンは、台湾の元デジタル担当大臣で現在は、国際的な情報通信技術・デジタルガバナンスに向けた活動を行っています。2019年にはアメリカが毎年発表する「世界の頭脳100人」に選出され、世界的にも注目されています。
ギフテッドだったオードリータンですが高校には進学せずにITの道に進みます。会社の立ち上げに参加しソフトウェアを開発、世界中で大ヒットさせ共同経営者になりますが、考え方の違いから別会社へ入社。2000年、オープンソースを基盤に、企業向けに使いやすいソフトウェアを提供する自分の会社を立ち上げました。
中学中退、元ハッカー、シリコンヴァレーの起業家、トランスジェンダー、無政府主義者など、異色の天才に、彼女が目指す政治のあり方とそれがもたらす多様性について話を聞いた。
台湾のデジタル大臣、オードリー・タンが目指す政府と社会。https://t.co/ohPOg70QX3 pic.twitter.com/bokEh5DczS
— VOGUE CHANGE (Close) (@VogueChange) December 12, 2020
台湾の天才大臣のプロフィール
台湾生まれのオードリータンは、なんとIQ180以上の天才です。中学校卒業後独学でプログラミングを学び、中国語・英語・日本語も堪能です。
- 名前:オードリー・タン(唐鳳/Audrey Tang)
- 出身地:台湾・台北市
- 生年月日:1981年4月18日(44歳・2025年9月現在)
- 国籍:台湾
- 性別/性自認:トランスジェンダー(女性)
オードリータンの子ども時代
オードリータンは、小学校に入学して以来ずっと学校になじめないという感覚は消えることはなかったそうです。当時すでに中学校2年生で習う連立方程式を既に解いていたオードリタンにとって、小学校時代の授業はつまらな過ぎるものでした。
ある時からオードリータンは、教室ではなく図書館で本を読んでいてもいいと先生に言われたそうです。その時の気持ちを「集団から引き離される寂しい経験」としています。小学校2年生からは、IQの高い子だけを集めた「ギフテッド・クラブ」に転校しました。
体罰やいじめ
新しい学校に移ったオードリー・タンは、学業の優秀さから学級委員長を任されます。しかしその一方で、同級生からは「お前なんか死ねばいい、そうすれば自分が一番になれる」といった心ない言葉を浴び、教師からの体罰やいじめにも苦しめられました。次第に学校を休みがちになります。しかしそんな中で唯一の救いとなったのが独学で始めたプログラミングであり、のちに彼女を「天才」と呼ばせる才能の原点となりました。
オードリータンの性別は?
オードリータンの性別を気にされている人も多いと思います。2005年オードリータンは自分自身がトランスジェンダーであることを公表しています。生まれていた時に割り当てられた身体は男性でしたが、性自認が一致していなくて、オードリータンはずっと悩んできたそうです。
しかし、自分は女性であると性別移行を始め、その後はオードリータンの性別は女性となります。台湾はアジアの中でもトランスジェンダー平等が進んでいる方ですが、やはり本人は様々な場面で違和感があったのではないでしょうか。
35歳で初入閣。
台湾の閣僚として初めてトランスジェンダーであることを公表。「天才」と呼ばれる台湾の大臣 オードリー・タンさんが #ハフポストLIVE の公開インタビューで語ったこと。
その一部を動画にしました(→続く) pic.twitter.com/Q9APIhpFjH
— ハフポスト日本版 / 会話を生み出す国際メディア (@HuffPostJapan) September 7, 2020
性別を記入する欄には「無」
オードリータンは、過去のインタビューで自身の性について語っています。成長期に男性ホルモンの濃度を調べたところ、数値は男女の中間にあり、自分はトランスジェンダーだと自覚したそうです。
10代の頃の男性の思春期は、男性としての感情や思考を得ることもなく完全に男性になることはなかったそうです。実際に体の変化の喉仏もなかったそうです。また、20代で女性の思春期がきたときは、バストが少し膨らみ始めたそうです。
こうした身体的背景から、政務委員に就任した際には性別欄に「無」と記入したと明かしています。
日本人の友人の言葉が後押しとなる
オードリータンはトランスジェンダーを公表した次の年に唐宗漢から唐鳳に改名。この改名には両親も賛成してくれました。オードリー(Audrey)という名前を先に決めたのですが、その後に漢字名を考えました。オードリーは、男女どちらにも通じる中立的な名前だと感じ「凰」という字を考えました。
最初は「唐鳳」にもう一文字を加えた名前を考えていたそうです。ところが日本人の友人から「凰」という漢字は日本語で「おおとり」と読み、発音が似ていると教えられたことで、この文字だけで十分だと思い「唐鳳」と決めたといいます。
なぜ天才と呼ばれる?
オードリータンが天才と評されるのは、幼少期から突出した知性を発揮してきたからです。小学生の時には既に中学レベルの数学を解いていました。高校には進学せずに独学でプログラミングを習得し、14歳でソフトを開発、15歳で起業しました。
Apple社をはじめ世界的企業に貢献し、オープンソースの分野で名を馳せます。世界的IT企業のプロジェクトに携わり、オープンソース開発の第一人者として知られるようになりました。常に自由な発想で新しい仕組みを生み出してきたことが、彼女を「天才」と呼ばせる大きな理由です。
台湾デジタル大臣としての功績
新型コロナが拡大した際、オードリータンはデジタル技術を活用しました。その代表例が「マスク在庫アプリ」です。どこの薬局に何枚残っているかをスマホで簡単に確認できるようにし、薬局ごとのマスク在庫を地図上で確認できるアプリの仕組みを整備し、全国の在庫情報をリアルタイムで公開したのです。
その結果、買い占めが防がれ、不公平なくマスクを手に入れられる仕組みが整いました。さらに感染状況や政府の対応データも積極的に公開して、透明性の高い対応が国民の信頼を集め、世界各国から革新的な取り組みとして高く評価されました。
1/ Taiwan is one of the most geopolitically essential players in AI.
But now, Taiwan must plan for a world where cyberattacks and deepfakes are as dangerous as missiles.
Fmr Taiwan Digital Minister Audrey Tang breaks down how Taiwan protects itself in the 21st century: pic.twitter.com/63IqjpX0nN
— Reid Hoffman (@reidhoffman) August 13, 2025
日本との関わり
デジタル技術を活用した透明性の高い政策で世界から注目されたオードリータン。オープンデータの推進やネットやデジタル技術を使って、政策決定や社会運営にも市民が参加できる仕組みを作るなど海外で高く評価されています。
日本との関わりでは、日本語が堪能で来日経験もあり日本のIT関係者や研究者との交流も積極的に行っています。東京都が開発する新型コロナウィルス対策サイトの改善のために、オードリータンが参加していました。この試みは誰でも修正を提案できるオープンソースの取り組みでした。そこに天才オードリータンが参加し、ネットでもかなり盛り上がっていました。
東京都公式COVID-19対策サイトの開発に台湾のIT担当大臣・唐鳳(オードリー・タン)氏が参画!
実際には簡体字・繁体字の1文字修正のみだけど
・都の公式サイトがオープンソース化
・海外の大臣が自らソース修正
という流れを平成の時代に想像できただろうか?今は未来か!?https://t.co/24dLaNCNOU— にゃんこそばデータ可視化 (@ShinagawaJP) March 8, 2020
まとめ
台湾の大臣だったオードリータンですが、プログラマーでも政治家でもなく、「自分の手で未来をつくるリーダー」として世界中から注目されています。LGBTQ+やマイノリティの権利を象徴する存在でもあり、今後の活動や影響力にも大きな期待が寄せられています。