毎年2月頃になると、「確定申告しなきゃ!」と焦り出す人がでてきます。
ここでは、確定申告について分かりやすく、かみくだいて説明していきたいと思います。
まず、確定申告とは?
確定申告とは、簡単に言うと所得にかかる税金の額を計算し、支払うための手続きです。人によっては、確定申告を行うことによって「納めすぎた税金が還付金として手元に戻ってくる」場合(還付申告)もあります。
しかし、日本で実際に確定申告を行う人は総人口の約17.3パーセント。しかも、そのうちの58.3%が還付申告です。
これはどういうことかと言いますと、まず確定申告をする人自体が少ないというのに加え、還付申告となる場合だけ確定申告を行うという人がたくさんいるということです。
そもそも、確定申告を行わなければいけない方は自分で把握しているのでしょうか?
自分が対象かどうか分からない方がいましたら、以下の「確定申告を行う必要がある方」を確認しておきましょう。
確定申告を行う必要がある方
1. 給与所得がある方
・給与の年間収入金額が2,000万円を超える方
・給与を1か所から受けていて、かつ、その給与の金額が源泉徴収の対象となる場合において、各種の所得金額(給与所得、退職所得を除く。)の合計額が20万円を超える方
・給与を2か所以上から受けていて、かつ、その給与の金額が源泉徴収の対象となる場合において、年末調整をされなかった給与の収入金額と、各種の所得金額(給与所得、退職所得を除く。)との合計額が20万円を超える方など
2. 公的年金等に係る雑所得のみの方
・公的年金等に係る雑所得の金額から所得控除を差し引いた結果、残額がある方は、確定申告が必要です。ただし、公的年金等の収入金額が400万円以下であり、かつ、その公的年金等の全部が源泉徴収の対象となる場合において、公的年金等に係る雑所得以外の所得金額が20万円以下である場合には、所得税及び復興特別所得税の確定申告は必要ありません。
(注1) 所得税及び復興特別所得税の確定申告が必要ない場合であっても、所得税及び復興特別所得税の還付を受けるためには、確定申告書を提出する必要があります。
(注2) 所得税及び復興特別所得税の確定申告が必要ない場合であっても、住民税の申告が必要な場合があります。
詳しくは、お住まいの市区町村の窓口にお尋ねください。
3. 退職所得がある方
外国企業から受け取った退職金など、源泉徴収されないものがある方は、確定申告書の提出が必要です。
また、退職所得以外の所得がある方は、1又は4を参照してください。
4. 1~3以外の方
各種の所得の合計額(譲渡所得や山林所得を含む。)から所得控除を差し引き、その金額(課税される所得金額)に所得税の税率を乗じて計算した所得税額から配当控除額を差し引いた結果、残額のある方は、確定申告書の提出が必要です。
※国税庁ホームページ「確定申告特集」より引用
確定申告の流れ
確定申告の流れは、以下の通りです。
1.必要な書類の準備
確定申告書、給与所得や公的年金等の源泉徴収票、医療費の領収書等の必要書類を準備します。
2.申告書の作成・提出
次に、申告書を作成し、提出します。
e-tax というオンラインサービスでネットで簡単に作成・提出することができます。
http://www.e-tax.nta.go.jp/index.html
e-taxのトップページから「確定申告書等作成コーナー」にアクセスしていただき、手順通り進めていけばできるので簡単です。
仕事や学校が忙しくて時間がないという方は、ぜひご利用ください。
3.納税、還付の手続き
申告書などを提出したら、納税、還付の手続きをします。
納税の場合
納税には色々な方法があるので、ご紹介します。
コンビニ納税
QRコードを利用して、コンビニで納税することができます。
電子納税
上でも紹介したe-taxでは、ATM、インターネットバンキングを利用した電子納税が行えます。
振替納税
預貯金口座からの自動振替により納付できます。
クレジットカード納付
専用のweb画面から納付が行えます。
窓口納付
金融機関又は所轄税務署等の窓口で納付できます。
還付の場合
還付金の受け取りは、基本的に預貯金口座へのお振込みもなります。
いかがでしたでしょうか?
納税は、国民の義務です。ネットで手続きが進められるようになり、確定申告はとても簡単なものとなりました。無申告によるペナルティをくらってしまう前にみなさんもきちんと申告をしておきましょう!