スラムダンク 映画『THE FIRST SLAM DUNK』が、2022年12月3日に公開されます。スラムダンクと言えば、週刊少年ジャンプの黄金時代を支えた、リアル路線のスポーツ漫画です。ジャンプとしては珍しく、派手な必殺技がほとんどなく、ヒューマンドラマを中心に胸を熱くさせるスポーツ漫画ですよね。
そこで今回は、スラムダンク 映画が公開される前に本作品を少し考察してみたいと思います!
スラムダンク 漫画の魅力は?
スラムダンクでは、試合中に中心選手の回想シーンが入り、うまくいかない時でもひたむきな努力があって、今活躍しているということが丁寧に描かれています。ここが読者を共感させるポイントであり、「自分も頑張って努力してみよう」という気持ちにさせてくれます。
また、ストーリーの中には名言がいくつも出てくるので、何回でも読み返したくなる作品の1つです。
なぜ今になってスラムダンク 映画化するのか?
実は、スラムダンクのアニメは未だに完結しておらず、宙ぶらりんのまま約30年が経過していたんです。作者の井上先生には最高の状態でスラムダンクを終わらせたいという思いがあり、一方で人気があるなら続けさせたいというジャンプ編集サイドの思惑がありました。この確執があって、アニメは中途半端な状態で終わってしまったのだそうです。
過去に編集に負けて作品を続けた例として、『ドラゴンボール』が挙げられます。ドラゴンボールでは連載を続けさせた結果、あまり人気を落とさず最終回までもっていけたわけですから、編集が強情になるのもしょうがない側面もあるのかもしれませんね。
最終的に、スラムダンク 漫画はオリジナルストーリーで最終回を迎えています。賛否は分かれるとは思いますが、人気漫画を長く続けさせようとする編集に対して、作者の井上先生の意志が尊重されたわけですね。
スラムダンク 映画化で描かれるストーリーは?
2022年12月3日に公開予定の『THE FIRST SLAM DUNK』では、予告映像で主人公・桜木花道が坊主になっていたことから、おそらく全国大会での試合が描かれ、アニメ作品として完結させてくれるのではないでしょうか。
東映の公式チャンネル『THE FIRST SLAM DUNK』の予告映像では、レギュラー選手5人が、時計のチッチッチと秒針が鳴りながら試合をしているような臨場感ある映像でわくわくしますよね!
また、スラムダンク 漫画の全国大会では湘北高校の選手たちのヒューマンドラマというよりは対戦相手との回想シーンが描かれており、湘北高校の選手は純粋に試合に臨んでいます。そのため、映画ではバスケの試合を3Dに近い映像でリアルに上映されるのではないかと予想されます。実際のバスケットボールの試合のように数秒で試合が動く、ハラハラさせる映像を観ることができるのではないでしょうか。
さらに、令和のアニメーション技術は、平成の時代では表現できなかったスポーツの繊細な動きやキャラクターの個性を表現できる動作を可能にしているので、キャラクターのそれぞれの個性に合った動作を観れるようになるという感動もあるでしょうね。
映画オリジナルのストーリーがあるのかも見どころ
井上先生が監督・脚本ということで、漫画で最終回を迎えた後の話が描かれるのも注目ですね!
スラムダンク 漫画版の最終回では、主人公の桜木花道が山王戦で負ったケガのリハビリをしているシーンで、看護師さんに「今日のリハビリはきついわよ~」と言われ、「天才ですから」と名言を残して完結しています。
最高な状態で終わらせたかった井上先生が思い通りに終わらせたので、スラムダンク 映画ではアニメ1本分のアフターストーリーは考えにくいのですが、井上先生が廃校の校舎で黒板に描いた「スラムダンクの後日談」は映画でも描かれるかもしれないですね。
最後に
いろいろ憶測ばかりになってしまいましたが、公開前からこのようにいろいろ考察できるのは、スラムダンクが名作であるがゆえだと思います。また、学校の図書室にスラムダンクが置かれるくらい市民権を得ているので、当時「スラムダンクがきっかけでバスケを始めた」という親世代も、現代の子ども世代も、幅広い世代で映画を観て、親子で意見交換できる貴重な映画になるのではないでしょうか。